2017年05月26日
狭山女児死亡 元内縁の夫「傷害」は無罪 やけどの責任は誰が
狭山市で昨年1月に藤本羽月(はづき)ちゃん=当時(3)=を虐待し死亡させたとして、保護責任者遺棄致死や傷害などの罪に問われた大河原優樹被告(26)は、25日の裁判員裁判の判決で傷害罪が無罪とされた。一方で、共謀して虐待したとされる元内縁の妻で羽月ちゃんの母親の藤本彩香被告(24)=保護責任者遺棄致死などで起訴=は傷害罪で起訴されていない。無念にも亡くなった3歳児が顔に負ったやけどの責任の所在が宙に浮いた格好だ。
高山光明裁判長は、判決の決め手となった両被告の信用性の有無についてそれぞれ理由を述べた。藤本被告については、羽月ちゃんを心配して「3歳 60C° 熱湯」と検索しながら手当てをしていないことや、逮捕直後から供述が二転三転していることから「不自然だ」と断じた。
一方、大河原被告は逮捕後、藤本被告をかばう目的で自分の犯行であると供述していたが、親と接見できるようになったのをきっかけに「本当のことを言おう」と否認に転じた経緯を説明した。これについて高山裁判長は「不自然ではなく、信用性が否定できない」として傷害罪について無罪と判断した。
今後、検察側が控訴すれば、傷害罪が認定される可能性はある。藤本被告の罪として訴追することもできるが、さいたま地検の葛西敬一次席検事は「判決内容を精査した上で適切に対処したい」とコメントした。
高山光明裁判長は、判決の決め手となった両被告の信用性の有無についてそれぞれ理由を述べた。藤本被告については、羽月ちゃんを心配して「3歳 60C° 熱湯」と検索しながら手当てをしていないことや、逮捕直後から供述が二転三転していることから「不自然だ」と断じた。
一方、大河原被告は逮捕後、藤本被告をかばう目的で自分の犯行であると供述していたが、親と接見できるようになったのをきっかけに「本当のことを言おう」と否認に転じた経緯を説明した。これについて高山裁判長は「不自然ではなく、信用性が否定できない」として傷害罪について無罪と判断した。
今後、検察側が控訴すれば、傷害罪が認定される可能性はある。藤本被告の罪として訴追することもできるが、さいたま地検の葛西敬一次席検事は「判決内容を精査した上で適切に対処したい」とコメントした。
2017年05月25日
埼玉3歳女児死亡 元内縁の夫に懲役12年6月判決 傷害は無罪
埼玉県狭山市のマンションで昨年1月、藤本羽月(はづき)ちゃん=当時(3)=が顔にやけどを負って死亡しているのが見つかった事件で、保護責任者遺棄致死や傷害などの罪に問われた無職、大河原優樹被告(26)の裁判員裁判判決公判が25日、さいたま地裁で開かれた。高山光明裁判長は保護責任者遺棄致死などについて懲役12年6月(求刑同13年)を言い渡した。傷害罪については無罪とした。
論告などによると、大河原被告は昨年1月2日、自宅浴室で羽月ちゃんの顔に高温のシャワーをかけ3週間のやけどを負わせた上、共謀して同8日、浴室で全裸の羽月ちゃんに冷水をかけて放置し死亡させたとしている。
論告などによると、大河原被告は昨年1月2日、自宅浴室で羽月ちゃんの顔に高温のシャワーをかけ3週間のやけどを負わせた上、共謀して同8日、浴室で全裸の羽月ちゃんに冷水をかけて放置し死亡させたとしている。
2017年05月24日
元長銀頭取・大野木氏死去…粉飾決算で逆転無罪
旧日本長期信用銀行(現新生銀行)の頭取を務めた大野木克信(おおのぎ・かつのぶ)氏が10日、死去した。
80歳だった。告別式は近親者で済ませた。
大野木氏は東大農卒、1959年長銀入行。95年4月に不良債権問題が深刻化する中で頭取に就任した。98年9月に退任、翌月に長銀は経営破綻し、一時国有化された。
大野木氏は当時の副頭取らと共に、98年3月期に不良債権を少なく計上する粉飾決算をした疑いを持たれ、99年に旧商法違反(違法配当)などの罪で起訴された。1、2審では有罪判決を受けたが、2008年の最高裁判決で逆転無罪が確定した。
80歳だった。告別式は近親者で済ませた。
大野木氏は東大農卒、1959年長銀入行。95年4月に不良債権問題が深刻化する中で頭取に就任した。98年9月に退任、翌月に長銀は経営破綻し、一時国有化された。
大野木氏は当時の副頭取らと共に、98年3月期に不良債権を少なく計上する粉飾決算をした疑いを持たれ、99年に旧商法違反(違法配当)などの罪で起訴された。1、2審では有罪判決を受けたが、2008年の最高裁判決で逆転無罪が確定した。
2017年05月23日
元理事ら起訴内容認める=営利目的で養子あっせん―千葉地裁
営利目的で特別養子縁組をあっせんしたとして、児童福祉法違反の罪に問われた民間事業者「赤ちゃんの未来を救う会」(千葉県四街道市、昨年9月解散)の元理事上谷清志(36)、元代表理事伊勢田裕(32)両被告の初公判が23日、千葉地裁(高木順子裁判長)であった。
上谷被告は「間違いありません」、伊勢田被告は「その通りです」とそれぞれ述べ、起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、「両被告は実費と称して、高額の支払いを養子縁組を希望していた男性に求めた」と指摘。あっせんは営利目的だったと主張した。
上谷被告は「間違いありません」、伊勢田被告は「その通りです」とそれぞれ述べ、起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、「両被告は実費と称して、高額の支払いを養子縁組を希望していた男性に求めた」と指摘。あっせんは営利目的だったと主張した。
2017年05月20日
<女子高生殺害>31歳被告に無期求刑 東京地裁公判
東京都江戸川区のアパートで2015年、都立小岩高3年、岩瀬加奈さん(当時17歳)が殺害された事件で、強盗殺人と強盗強姦(ごうかん)未遂の罪に問われた青木正裕被告(31)に対し、検察側は19日、東京地裁(島田一裁判長)の裁判員裁判の公判で無期懲役を求刑した。弁護側は懲役30年が相当とし、結審した。判決は23日。
検察側は論告で「自暴自棄になって事件を起こしたとする主張は身勝手極まりない。計画性が高いうえ、性欲を満たそうと強い殺意で残忍な犯行に及んでいる」と指摘。弁護側は最終弁論で「(事件当時)被告は孤立していた。強盗が主な目的ではなく、殺人と強姦未遂に近い。前科もなく自首もしている」と主張した。
被害者参加制度を利用して意見陳述した岩瀬さんの父正史さん(48)は「被告に反省はみじんも感じられず、法廷でもうそばかり。娘のことを一瞬たりとも思い出せないようにしてほしい」と声を振り絞り、母裕見子さん(49)も「死刑を求めます」と涙ながらに訴えた。
青木被告は最終意見陳述で「死刑なら、ご遺族の意思を尊重できる。有期刑ならば、出所後に謝罪できる。私は何も望まないが、無期懲役だけは何もできないので嫌です」と述べた。
起訴状によると、青木被告は15年11月12日、自宅アパートで岩瀬さんを絞殺。性的暴行を加えようとしたが目的を遂げず、岩瀬さんの財布から現金7500円などを強奪したとされる。【近松仁太郎、石山絵歩】
検察側は論告で「自暴自棄になって事件を起こしたとする主張は身勝手極まりない。計画性が高いうえ、性欲を満たそうと強い殺意で残忍な犯行に及んでいる」と指摘。弁護側は最終弁論で「(事件当時)被告は孤立していた。強盗が主な目的ではなく、殺人と強姦未遂に近い。前科もなく自首もしている」と主張した。
被害者参加制度を利用して意見陳述した岩瀬さんの父正史さん(48)は「被告に反省はみじんも感じられず、法廷でもうそばかり。娘のことを一瞬たりとも思い出せないようにしてほしい」と声を振り絞り、母裕見子さん(49)も「死刑を求めます」と涙ながらに訴えた。
青木被告は最終意見陳述で「死刑なら、ご遺族の意思を尊重できる。有期刑ならば、出所後に謝罪できる。私は何も望まないが、無期懲役だけは何もできないので嫌です」と述べた。
起訴状によると、青木被告は15年11月12日、自宅アパートで岩瀬さんを絞殺。性的暴行を加えようとしたが目的を遂げず、岩瀬さんの財布から現金7500円などを強奪したとされる。【近松仁太郎、石山絵歩】
2017年05月12日
無線LAN無断使用「違法です」 無罪判決で総務省見解
隣人の無線LANのパスワードを解読して使ったことが電波法違反にあたるかが争われ、東京地裁が4月に無罪判決を出したことに絡み、総務省は12日、「同様の事例は電波法違反にあたる」との見解を示した。パスワードの解読のために通信を傍受して悪用することが、電波法が禁じる「無線通信の秘密の窃用(盗んで使うこと)」にあたるという。
裁判では、パスワードそのものが通信の秘密にあたるかどうかが争われた。判決は、パスワードは通信されていないため通信の秘密にあたらないと判断され、電波法上は無罪とした。
総務省によると、今回解読されたのは「WEP」という古い方式の暗号で、解読する機器が出回っているという。利用者のパソコンなどが無線LAN機器に送っている通信を傍受し、それを複製して無線LAN機器に送ることでデータを入手、これを分析してパスワードを解読する仕組みだ。
この行為は電波法109条第1項に違反し、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるという。総務省電波政策課は「被害を防ぐには最新の無線LAN機器に買い替えてほしい」としている。(上栗崇)
裁判では、パスワードそのものが通信の秘密にあたるかどうかが争われた。判決は、パスワードは通信されていないため通信の秘密にあたらないと判断され、電波法上は無罪とした。
総務省によると、今回解読されたのは「WEP」という古い方式の暗号で、解読する機器が出回っているという。利用者のパソコンなどが無線LAN機器に送っている通信を傍受し、それを複製して無線LAN機器に送ることでデータを入手、これを分析してパスワードを解読する仕組みだ。
この行為は電波法109条第1項に違反し、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるという。総務省電波政策課は「被害を防ぐには最新の無線LAN機器に買い替えてほしい」としている。(上栗崇)
2017年05月11日
<無線LAN「ただ乗り」>31歳被告の一部無罪が確定へ
◇東京地裁判決、検察側が控訴しない方針を明らかに
他人の無線LANの暗号鍵を解読して無断で利用する「ただ乗り」をしたとして、電波法違反などに問われた無職、藤田浩史被告(31)=松山市=に一部無罪を言い渡した東京地裁判決(先月27日)に対し、検察側は11日、控訴しない方針を明らかにした。被告の一部無罪が確定する。
一方、弁護側は同日までに、無線LANを利用して他人のIDやパスワードを取得し、金融機関から金をだまし取ったとする不正アクセス禁止法違反などで懲役8年(求刑・懲役12年)の実刑としたことを不服とし、東京高裁に控訴した。【石山絵歩】
他人の無線LANの暗号鍵を解読して無断で利用する「ただ乗り」をしたとして、電波法違反などに問われた無職、藤田浩史被告(31)=松山市=に一部無罪を言い渡した東京地裁判決(先月27日)に対し、検察側は11日、控訴しない方針を明らかにした。被告の一部無罪が確定する。
一方、弁護側は同日までに、無線LANを利用して他人のIDやパスワードを取得し、金融機関から金をだまし取ったとする不正アクセス禁止法違反などで懲役8年(求刑・懲役12年)の実刑としたことを不服とし、東京高裁に控訴した。【石山絵歩】
2017年05月05日
食肉処理される豚に水を与えた女性、無罪に カナダ
豚に水を与えたことで禁錮刑となる可能性のあったカナダ人活動家が4日、無罪判決を受けた。裁判は、世界中の動物保護活動家の注目を集めていた。
カナダ・オンタリオ州裁判所のデイビッド・ハリス裁判長は、食肉処理場に移送中だった豚にクラインチ氏が水を与えたことは、財産損壊や利用妨害にあたらないと判断を示した。
クラインチ氏は、今回の判決で「哀れみは犯罪ではない」ことが確認されたと主張している。
カナダでは財産損壊は、故意の財産破壊につながる刑法違反。
ハリス判事は判決文で、2015年7月にトロント郊外の食肉処理場へ運ばれる豚190頭のうち数頭にクラインチ氏が水を与えた行為は、「いかなる財産の合法的利用・享受・稼働を、妨害・中断・干渉したことにならない」と納得したと書いた。
2011年にトロントで豚救済団体「トロント・セイブ・ピッグ」を立ち上げたクラインチ氏は、大型食肉処理場近くの交差点に他の活動家と定期的に集まり、処理場に運ばれる動物をなでたり水を与えたりしていた。
問題となった事件は2015年6月に発生。動物の輸送車両の運転手がクラインチ氏の行為をとがめ、警察に通報した。活動家たちが緊迫したやりとりの映像をインターネットに掲載した。
注目された公判では支援者が法廷に詰めかけ、多くが床に座って傍聴。報道陣は被告人席に座った。
無罪となったものの、クラインチ氏は判決について「複雑な心境」だとBBCに語った。
「豚やその他の動物は単なる財産ではないと、司法に認めてほしかった。動物にも感情や知覚や意識はあり、基本的権利があると認めてもらいたかった」
クラインチ氏は今後も、食肉処理場に運ばれていく動物を「見送り、追悼する」活動を続ける方針という。
ハリス判事は判決文で、カナダの法律では豚は財産として扱われると指摘。
「クラインチ氏と賛同者たちは別意見かもしれないし、そう信じる権利は十分にある。だからといって、それが事実とはならない」と判事は書いた。
クラニッチ氏の裁判や、食肉処理場に送られる動物を「見送り、追悼する」取り組みは、世界中の動物保護活動家の間で話題となった。
同様の「セイブ(救済)」活動が、英国など世界各地で始まっている。動物性たん白質をとらないビーガン主義や動物の権利保護活動を推進し、動物の苦しみの「目撃者となる」ことを掲げている。
英エセックスの「ピッグ・セイブ」支部立ち上げに関わったジェニ―・カナン氏は、4日の判決についてBBCに対し、「本当にホッとした」と語った。
カナン氏たちは今後も、動物福祉の推進と英国での活動拡大に取り組んでいく方針という。
(英語記事 Woman who helps thirsty pigs evades jail)
カナダ・オンタリオ州裁判所のデイビッド・ハリス裁判長は、食肉処理場に移送中だった豚にクラインチ氏が水を与えたことは、財産損壊や利用妨害にあたらないと判断を示した。
クラインチ氏は、今回の判決で「哀れみは犯罪ではない」ことが確認されたと主張している。
カナダでは財産損壊は、故意の財産破壊につながる刑法違反。
ハリス判事は判決文で、2015年7月にトロント郊外の食肉処理場へ運ばれる豚190頭のうち数頭にクラインチ氏が水を与えた行為は、「いかなる財産の合法的利用・享受・稼働を、妨害・中断・干渉したことにならない」と納得したと書いた。
2011年にトロントで豚救済団体「トロント・セイブ・ピッグ」を立ち上げたクラインチ氏は、大型食肉処理場近くの交差点に他の活動家と定期的に集まり、処理場に運ばれる動物をなでたり水を与えたりしていた。
問題となった事件は2015年6月に発生。動物の輸送車両の運転手がクラインチ氏の行為をとがめ、警察に通報した。活動家たちが緊迫したやりとりの映像をインターネットに掲載した。
注目された公判では支援者が法廷に詰めかけ、多くが床に座って傍聴。報道陣は被告人席に座った。
無罪となったものの、クラインチ氏は判決について「複雑な心境」だとBBCに語った。
「豚やその他の動物は単なる財産ではないと、司法に認めてほしかった。動物にも感情や知覚や意識はあり、基本的権利があると認めてもらいたかった」
クラインチ氏は今後も、食肉処理場に運ばれていく動物を「見送り、追悼する」活動を続ける方針という。
ハリス判事は判決文で、カナダの法律では豚は財産として扱われると指摘。
「クラインチ氏と賛同者たちは別意見かもしれないし、そう信じる権利は十分にある。だからといって、それが事実とはならない」と判事は書いた。
クラニッチ氏の裁判や、食肉処理場に送られる動物を「見送り、追悼する」取り組みは、世界中の動物保護活動家の間で話題となった。
同様の「セイブ(救済)」活動が、英国など世界各地で始まっている。動物性たん白質をとらないビーガン主義や動物の権利保護活動を推進し、動物の苦しみの「目撃者となる」ことを掲げている。
英エセックスの「ピッグ・セイブ」支部立ち上げに関わったジェニ―・カナン氏は、4日の判決についてBBCに対し、「本当にホッとした」と語った。
カナン氏たちは今後も、動物福祉の推進と英国での活動拡大に取り組んでいく方針という。
(英語記事 Woman who helps thirsty pigs evades jail)
2017年05月04日
朴前大統領 起訴内容を全面否認=23日に正式公判
【ソウル聯合ニュース】収賄罪などで起訴された韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告に対する初の公判準備手続きが2日、ソウル中央地裁で開かれ、朴被告側は「検察が主張する起訴事実を全て否認する」と主張した。
朴被告は親友の崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀し、サムスンをはじめとする大企業グループから約束分や未遂も含め約592億ウォン(約58億5000万円)の賄賂を受け取るなど、計18の罪に問われている。
公判準備手続きには被告が出席する義務はなく、朴被告は出廷しなかった。共犯として起訴された崔被告や贈賄罪で在宅起訴された韓国ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長の準備手続きも一緒に行われたが、いずれも出廷しなかった。
朴被告の弁護を担当する柳栄夏(ユ・ヨンハ)弁護士は「検察が提出した証拠記録が12万ページ以上で、現在コピーしている」として、「コピーが終われば18件の起訴内容に対する意見を(起訴内容別に)分けて提出する」と述べた。
一方、崔被告の弁護人も朴被告と共謀した事実はなく、収賄罪の要件となる賄賂性や不正な口利きもなかったとして、起訴内容を全面否認した。
地裁は朴被告らの拘束期限を勘案し、迅速に審理を進める方針だ。16日に2回目の公判準備手続きを開いた後、23日に初公判を行い、正式な審理を始める。
公判の際は被告が出廷しなければならず、朴被告と崔被告は国政介入事件など一連の疑惑が浮上してから初めて顔を合わせることになりそうだ。
朴被告は親友の崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀し、サムスンをはじめとする大企業グループから約束分や未遂も含め約592億ウォン(約58億5000万円)の賄賂を受け取るなど、計18の罪に問われている。
公判準備手続きには被告が出席する義務はなく、朴被告は出廷しなかった。共犯として起訴された崔被告や贈賄罪で在宅起訴された韓国ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長の準備手続きも一緒に行われたが、いずれも出廷しなかった。
朴被告の弁護を担当する柳栄夏(ユ・ヨンハ)弁護士は「検察が提出した証拠記録が12万ページ以上で、現在コピーしている」として、「コピーが終われば18件の起訴内容に対する意見を(起訴内容別に)分けて提出する」と述べた。
一方、崔被告の弁護人も朴被告と共謀した事実はなく、収賄罪の要件となる賄賂性や不正な口利きもなかったとして、起訴内容を全面否認した。
地裁は朴被告らの拘束期限を勘案し、迅速に審理を進める方針だ。16日に2回目の公判準備手続きを開いた後、23日に初公判を行い、正式な審理を始める。
公判の際は被告が出廷しなければならず、朴被告と崔被告は国政介入事件など一連の疑惑が浮上してから初めて顔を合わせることになりそうだ。
2017年05月03日
<韓国>朴被告側、無罪主張…初公判、本人出席せず
【ソウル米村耕一】サムスングループから巨額の賄賂を受け取ったなどとして収賄などの罪で起訴された韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領(65)の事実上の初公判となる公判準備手続きが2日午前、ソウル中央地裁で開かれた。準備手続きには被告本人が出席する義務はないため、朴被告は出席しなかったが、朴被告側の弁護人は無罪を主張し、全面的に争う姿勢を示した。
検察によると、朴被告は親友、崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀し、崔被告が主導して設立した財団などにサムスングループから約298億ウォン(約29億円)、ロッテグループからは70億ウォン(約6億8000万円)の賄賂を受け取ったとされる。朴被告はそのほか、強要、職権乱用、機密漏えいなど計18の罪で起訴されている。
朴被告はこれまでの取り調べで起訴内容を否認しており、弁護人もこの日の準備手続きで無罪を主張した。ただ、聯合ニュースによると、弁護人は「捜査記録の検討を終えていない」として、正式な起訴内容の認否については後日行うこととした。
朴被告側は逮捕された後、9人いた弁護人のうち7人を解任。その後、裁判官出身などの3人を新たに選任している。
検察によると、朴被告は親友、崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀し、崔被告が主導して設立した財団などにサムスングループから約298億ウォン(約29億円)、ロッテグループからは70億ウォン(約6億8000万円)の賄賂を受け取ったとされる。朴被告はそのほか、強要、職権乱用、機密漏えいなど計18の罪で起訴されている。
朴被告はこれまでの取り調べで起訴内容を否認しており、弁護人もこの日の準備手続きで無罪を主張した。ただ、聯合ニュースによると、弁護人は「捜査記録の検討を終えていない」として、正式な起訴内容の認否については後日行うこととした。
朴被告側は逮捕された後、9人いた弁護人のうち7人を解任。その後、裁判官出身などの3人を新たに選任している。